その始まりは...
クインタス・テクノロジーズのハイテク技術の歴史は、半世紀以上前までさかのぼります。その基礎となったのが、時代の先駆けとなる一人のイノベーターのアイデアです。当初、クインタスはASEAとして設立され、後にABBとなります。
Baltzar von Platen
バルツァー・ヴォン・プラーテン(Baltzar von Platen)は、ASEAに雇われ、コードネーム「クインタス」と呼ばれる秘密プロジェクトで熱と圧力によって合成ダイヤモンドを生成するプロセスを発明した人物です。
合成ダイヤモンド
1953年、世界初の高圧プレスが稼働し、合成ダイヤモンドなどの製造に使用されました。この写真では、エリック・ルンドブラッド(Erik Lundblad)が初めて合成ダイヤモンドを作るプロセスを体験し感動している様子がうかがえます。
等方圧加圧装置
冷間静水圧プレス(CIP)と熱間静水圧プレス(HIP)は、金属の空孔形成を抑え、多数のセラミック材を高密度化する製造方法です。これにより、材料の機械的特性や加工性を向上させることができます。
深絞りプレス
クインタスは60年代半ばに深絞りプレスを設計しました。この技術は、少量の部品製造、特にジェットエンジン部品の高強度合金の成形に適した経済的な製造方法です。
Flexformプレス
クインタスが設計した液圧プレスは、70年代に航空宇宙産業へ導入されました。この技術は、柔軟なゴム製ダイヤフラムであるフルードセルに基づいており、誤差のない高品質な少量の部品を多種にわたり製造する必要のある、高度に定義された機体の構部品ト製造の汎用的なソリューションを提供します。
静水圧押出し
1965年から100 mmのビレットの直径を最大20,000 bar (290,000psi)の圧力で押し出す静水圧押出しの実験的研究がASEA高圧研究所で行われていました。このプロセスは、70年代に主に銅メッキアルミニウム形材の工業生産のために工業化されました。最大6,500トンの生産能力を持つ自動静水圧押出プレスシリーズが世界市場向けに生産されました。
Uniform Rapid Cooling ® (均一急速冷却)
当社はHIP用の均一急速冷却炉を発明しました。URC® は、サイクルタイムの短縮、生産性の向上、熱処理を含む独自のHIPサイクルを実現することができます。中型のHIPでは被処理体全体を30分以内に1,250℃から300℃まで冷却することが可能です。
Flexformを自動車メーカーへ
当社は、80年代半ばにBMWのシートメタル成形試作センターに初のFlexform™ プレスを納入しました。以来、Flexformソリューションは、フォード、ダイムラー・ベンツ、ボルボ、ローバー、GAZ、サーブなど、世界中の主要な自動車メーカーに供給されています。
世界最大のFlexformプレス
当社は、ダイムラー社に世界最大の高圧シートメタル成形プレスを納入しました。Quintusと名付けられたこのプレスは、最大圧力1,400 bar (20,300 psi)、加圧力150,000トンを備えています。
食品加工用プレス
当社は食品・飲料向けHPP装置を初めて商業用に実用化し、食品の安全水準の向上に貢献しました。そして何よりも、これによって消費者は驚くほど新鮮でおいしい食品を楽しむことができるようになりました。
世界最大のHIP納入
世界最大のHIPを日本にある金属技研株式会社(Metal Technology Co, Ltd.)に納入しました。このHIPは加圧ゾーンが直径2.05 m×4.2 mです。
Uniform Rapid Quenching ® (均一急速焼入れ)
URQ® (均一急速焼入れ)技術は、最適な温度制御によって生産性を向上させることができます。URQの高度な加圧熱処理は既存の合金系の性能向上を促進させるだけではなく、部品メーカーにとっては、新たな市場を開拓できる独自の特性を持つ新しい合金系の開発に繋がります。
業界の新水準「QFC」の登場
クインタスの新型プレス「QFC 0.7x1.8」は、性能が高く、初期費用や運用費用が低く、メンテナンス性も優れているなどの特長により、航空宇宙産業や自動車産業での試作や商用車や建設車両の少量~中量の部品生産での使用に適していたことから、業界の新水準となりました。
Quintusブランドの導入
1950年代からのQuintusブランドの歴史を踏まえ、Avure Technologies ABは社名をQuintus Technologies ABに変更しました。Quintus Technologies (クインタス・テクノロジーズ)の名称は、シートメタル成形や静水圧プレスのシステムを必要とする産業界のお客様に重点を置き続けるという意志を強調しています。
KOBELCOがクインタス・テクノロジーズを買収する
4月5日、株式会社神戸製鋼所が米国のMilestone Partners(マイルストーン・パートナーズ)から、等方圧加圧装置で世界をリードするスウェーデン企業、Quintus Technologies(クインタス・テクノロジーズ)を買収しました。クインタスは現在、神戸製鋼の100%子会社です。
クインタス・ケアの導入
クインタス・ケアプログラムは、ソリューションのメリット最大化を目的としたパートナーシップです。クインタス・ケアプログラムは、お客様が素早く期待通りの生産スピードに達するようにサポートします。年間のランニングコストが固定され、計画されたサイクル数を達成できる稼働率を確保します。
高圧熱処理の工業化
航空宇宙分野において、高圧熱処理が高性能コンポーネントの積層造形の業界標準となりつつある中で、大型の高圧熱処理プレスの開発を開始します。
クインタスが食品・飲料分野に再び参入する
新しいHPPシステムは、設置面積が小さい経済的な設計となっており、迅速な設置が可能なほか、運転とメンテナンスも容易です。プレスには、総合的な応用ノウハウと、技術と応用に関するトップクラスのアフターマーケットサポートが付属しています。
国連のグローバル目標への貢献
国連は、2030年までの17の持続可能な開発目標「グローバル・ゴールズ」を採択し、世界のリーダーたちがその達成に合意しました。これらの目標を達成するためには、市民社会、学術界、ビジネス界のセクターを超えた連携が重要です。クインタスは、数多くのグローバル・ゴールズの達成に積極的に貢献しています。